保険営業の皆様、いつもありがとうございます、加藤です。
今回は、研修でも沢山のご質問をいただき、多くの保険営業さんが関心、不安、悩みを持っている、飛び込み営業について、お話しさせていただきます。
・ 飛び込み営業とは
そもそも飛び込み営業とはどの様な活動?という新人さんや、これから保険営業に就かれるという方もおられるかと思いますので、簡単にご説明させていただきます。
生命保険営業での飛び込みとは、個人のお客さんのお宅や商店、会社や企業にアポなしで訪問し、アプローチする活動になります。
初回訪問、再訪を含めて飛び込み営業ということが多いですが、多くの保険営業さんが初回訪問で門前払いされて、再訪すら出来ずにつまずきます。
ほとんどの保険営業さんが飛び込み営業には苦手意識を持ち、苦手どころか「飛び込み」と聞いただけで拒絶反応を示し、中には体調が悪くなってしまうという方もいるほどです。
見ず知らずの方のお宅や会社に訪問し、インターフォンを押して話しかけるのですから、当然緊張もしますし、不安もあるでしょう。
その上、飛び込みの初回訪問では、まともに話を聞いてくれる方より、断りを受けることの方が圧倒的に多くなります。
緊張や不安が大きい中で、意を決してインターフォンを押して話しかける。
しかし、いとも簡単に門前払いを受ける。
慣れないうちは、本当に精神的に辛い活動かも知れません。
しかし、ここを突破出来なければ、保険営業で成功するのは難しいのです。
・ なぜ飛び込み営業が必要になるのか
なぜ生命保険営業で飛び込みが重要で、必要な活動なのか。
営業活動を始めたばかりの頃は、友人、知人、家族や親戚といった、俗に言うベースマーケット、イニシャルマーケットがあります。
ですから、それらのベース、イニシャルを中心に回っていれば、数字は出せてしまいます。
中には義理で加入してくれる方、乗り換えて下さる方もいるでしょう。
そのため、保険営業に就いてから数ヶ月から一年程度は、順調に成果を出せる方も多いものです。
しかし、このベース、イニシャルが枯渇した時、今度はどこから見込み客を出すか。
一つは、保険をお任せ下さっているお客さん、抱えているお客さんからの紹介です。
お客さんが友人知人を紹介してくれて、その方からもご紹介をいただく。
この紹介の連鎖が保険営業の理想形であり、意識して狙って行く重要な活動になります。
しかし、保険営業を始めて間もない場合、抱えているお客さんの数がそもそも少ないのです。
中には前職からの繋がりで、最初からベースが大勢おり、何百人とお客さんを抱えているという特別な状況にある方もいるでしょう。
しかし多くの場合、その様な状況にはありませんので、そもそも紹介の元となるお客さんの数が少なく、紹介だけで数字を作るのは難しいのです。
しかし、そうは言っても見込み客は増やし続けなければなりません。
その場合、保険営業での活動のメインは、飛び込み営業やテレアポになるのです。
つまり、飛び込み営業は見込み客を増やすための重要活動であり、将来、紹介メインで数字をあげるための準備活動でもあるのです。
しかし、多くの保険営業さんがベースを取り切り、見込み客を増やすことが出来ず、わずか1、2年で辞めて行くことになります。
この飛び込みの壁を越えられず、ほとんどが脱落して行くのです。
保険営業を続けて行く上で、最初に当たる大きな壁が、飛び込みなんですね。
この飛び込み営業という大きな壁を越えられるかどうかが、保険営業で成功出来るかどうかの、大きなポイントとなります。
・ 成果を出せるかどうかの重要なポイント
飛び込み営業については、多くの方がネガティブイメージや、否定的な考えを持っています。
ネットで保険営業の飛び込みについて検索して見ても、飛び込みでは成果は出せない、時代に合っていない、時間と労力の無駄、嫌われるだけ、などの意見を沢山目にするでしょう。
では実際、飛び込みで見込み客は見つけられないのか?成果は出ないのか?
正しい方法で、正しく活動すれば、ちゃんと飛び込みから成果を出すことは出来ます。
これは、私が新人研修でお教えしている、右も左も分からないド新人さん達がしっかり成果を出して来ておりますので、自信を持って「飛び込みから成果は出せる」とお話し出来ます。
考えて見てください。
保険営業でしっかり食べて行けるだけの成果を出し、労力に見合うだけの収入を得ている方はどれだけいるでしょうか?
5年継続して食べて行けて、成果を出し続けられる保険営業は1、2割だと言われている業界です。
その様な状況ですから、ネットで否定的な意見が多いのは当然ですよね?
要は、自分は保険営業で(飛び込みで)成果を出せずに辞めて行った。
だからあなたも飛び込みなんてしても成果を出せないですよ、と言っているのです。
自分が成果を出せなかっただけのことを、飛び込み自体がそもそも成果を出せるものではない、と言っているのです。
言い方は悪いですが、力不足、努力不足で辞めて行った元保険営業さんの負け惜しみの様なものです。
世の中には飛び込みからガンガン成果を出している保険営業さんもいるのですから、正しい方法で活動すれば、ちゃんと飛び込みから成果を出すことは出来ます。
しかし、闇雲に飛び込みしても、成果を出すことは出来ません。
会社や上司、リーダーからも「飛び込みは軒数勝負だ!足を使って回りまくれ!」と言われている方もいるでしょう。
確かに飛び込みでは「数」は重要です。
しかし、いくら数をこなしても、残念ながら安定した成果を出し続けることは出来ません。
飛び込みは、下手な鉄砲を撃ちまくっても上手く行かないのです。
大切なのは、数だけではなく「質」なのです。
その質を上げるのは「正しい方法」「正しい活動」なんですね。
飛び込みで成果を出せるかどうかは、正しい方法で、やるべきことをしっかりやれるかどうかです。
これが最大のポイントになります。
いくら質が高くても、数が少なければ思う様な成果は出せませんし、いくら数が多くても、質が悪ければ同じく成果は出せません。
「数」と「質」が揃えば、ちゃんと飛び込み営業で見込み客は増やせますし、数字もあげられる様になりますよ。
・ 成果を出すために必要な活動とは
では、実際に飛び込みで見込み客を見つけ、成果を出すためにどの様な活動をするのか。
まず、多くの成果を出せない保険営業さんが勘違いしていることは「今すぐ保険を売ろう」と思っているということです。
とにかくお客さんに話を聞いてもらい、今すぐ興味を持ってもらい、すぐにでも契約してもらおうと思っているのです。
その様な意識から、グイグイと話を進めようとしたり、強引に迫ったりと、売り込み臭さい言動、活動になってしまうのです。
しかし、考えて見てください。
自分がお客さんの立場ならば、見ず知らずの保険屋が突然やって来て、いきなり話を聞いてあげようなんて思いますか?
聞こうとは思いませんよね?(笑)
ましてやグイグイ強引に話を進めて来たら、話を聞くどころか不快感しかありませんよね?
お客さんの立場になればすぐに分かるのに、なぜか多くの保険営業さんが、この様な売り込み活動を一生懸命に行っているのです。
保険営業の飛び込みで行うのは、売り込みではありません。
今すぐに話を聞いてもらい、契約していただくことではありません。
まずは自分が何者で、どの様なことが出来るのかを覚えていただくのです。
そして、徐々に興味を持っていただき、必要性を感じていただき、必要な時に思い出していただき、声を掛けていただくのです。
これを一気に行おうとしても、なかなか上手くは行きません。
ですから、一度の訪問で決めようとするのではなく、再訪を繰り返し、お客さんを育てて行くことが大切なのです。
まずは自分が何者で、何が出来るのかを覚えていただきましょう。
・ 自分を覚えていただき、興味、必要性を育てるには
まず、飛び込みで自分のことをお客さんに覚えていただくには、繰り返し訪問することが大切です。
いきなり商品の説明などをしても、お客さんはまず聞いてはくれません。
しかも、その様なことをしてしまっては、一気に不快感と警戒心が上がり、再訪すら出来なくなってしまいます。
ですから、初回訪問ではご挨拶と自己紹介だけで構いません。
例えば、
お忙しいところ失礼致します。
私、○○生命の○○と申します。
この度こちらの地区で、皆様の保険のお悩みの解決などのお手伝いをさせていただく活動をさせていただいており、本日はご挨拶にお伺いいたしました。
こちら、私の自己紹介書なのですが、よろしければお時間のある時にご覧いただければと思います。
何かお役に立てることがございましたら、お気軽にお声がけくださいませ。
この様な断りのほとんどは、お客さんの警戒心から出るものと、単に面倒だからという思いから出るものです。
ですから、反射的に断りが入るんですね。
ここで「はい分かりました~」と帰って来ては、見込み客は育ちません。
また、しつこく食い下がっては、再訪しても無駄になります。
ですから、チラシや自己紹介書だけお渡しするのです。
そうでしたか。
それでは恐縮ですが、私の自己紹介書だけポストに失礼させていただきますので、お時間のある時にご覧いただければと思います。
この様にお話しし、自己紹介書をポストに入れて来ましょう。
そうすることで、お客さんはあなたが何者で、どの様な活動をし、何が出来るのかを覚えてくれます。
今回は反射的に断りが入ったが、次回は少し自分のことを覚えていてくれる分、警戒心が弱まり、お客さんにも話を聞いてあげても良いかな?という余裕が生まれます。
この時点でお客さんが保険に必要性を感じていたり、今の保険に不満や不安を持っていたら、次回訪問時には話を聞いてくれたり、相談を持ち掛けてくれる可能性もあります。
まだ興味も必要性もあまり感じていなかったとしても、初回訪問でしつこさも強引さも売り込み臭さも出しておりませんので、再訪しやすくなります。
ですから再訪するたびに、今度は少しずつお客さんの興味が出る様な情報、必要性を感じていただけるような情報をお持ちして、お客さんを育てて行けるのです。
保険の見直しを切り口にするのならば、無駄を削ることで、この様なことも出来ますよ~という話でも良いでしょう。
○○さん、実は保険の見直しをすることで、月に1万円近く保険料を削ることが出来ることもあるんですよ~。
もしも月に1万円も削ることが出来たら、年間で12万円ですから大きいですよね?
車の買い替えに備えても良いですし、ローンの繰り上げ返済も出来ますし、旅行に行くことも出来ちゃいますね(笑)
もしご興味がありましたら、お気軽にお声がけ下さい。
この様なお話をして、見直すことのメリットを感じていただくのも有効です。
他にもがん保険に関心を持っていただき、必要性を感じていただきたいのならば、罹患率のデータや自己負担例などが記載されたチラシなどをお持ちしても良いでしょう。
再訪さえ出来る様になれば、色々攻め口が出来て来ます。
この様に、「売り込む」のではなく、「情報提供」して、お客さんを育てて行くのが飛び込みでやるべき活動です。
欲しい、必要だと思っていないのに、いくら良い保険だと言っても、お客さんは聞く耳を持ちません。
それどころか、嫌がるだけです。
お腹が一杯の方に、いくら「美味しいラーメンですから食べて見てください!」と言っても、鬱陶しがられるだけなのと同じです。
しかし、お腹が減っていれば、こちらからお勧めなどしなくても、お客さんの方から求めてくれます。
そのお腹を空かせるということが、情報提供で必要性を上げるということです。
そして、お腹が空いた時に思い出していただける様にするのが、自分を覚えていただくための活動、再訪なんですね。
理想の飛び込みは、農業をイメージすると分かりやすいです。
初回訪問で種をまき、再訪しながら芽を出させ、育てて行く。
どんどん種をまき、同時に育成して行きますので、次々収穫出来る実がなって行きます。
数字を安定させるには、この様な農耕型の活動が重要になります。
関連記事 訪問理由がなくて再訪出来ないという保険営業さんは、理由を作ってしまえば良いだけですよ。
・ 狩猟型の飛び込みとは
私は基本的には農耕型の飛び込みをお勧めしておりますが、中には狩猟型の飛び込みを好む方や、性格的に合っているという方もおります。
狩猟型の飛び込みとはどの様なものかというと、とにかく足を使い初回訪問の軒数を増やし、興味のあるお客さんだけを見つけるものになります。
警戒心からの断りが入ったとしても、「結構です」と言われた時点で見込みなしと判断し、次へ向かいます。
そして、初回訪問時点で興味がある方や、話を聞いてくれた方だけを再訪リストに入れたり、その場でアポ取りしたりと、出来るだけ早く契約まで持ち込むのです。
契約までの速度は、農耕型よりも早いというメリットがあります。
しかし、先にもお話しした様に、狩猟型の飛び込みは、数が勝負になります。
とにかく活動量を上げて行かなければ数字は作れませんし、運の要素も大きくなるので、数字も安定し辛くなります。
そのため、進捗に合せて、場合によっては月末は休日もお昼も休憩もなく飛び込みしなければならない、ということにもなります。
ですから、一概に狩猟型の飛び込みはダメとは言いませんが、私は基本的には農耕型をお勧めしております。
・ エリアと再訪スパンに気をつけましょう
飛び込みは下手な鉄砲では成果は出ない、闇雲に行っては成果は出ないとお話ししましたが、成果の出ない飛び込みになっている保険営業さんは、他にも適当になってしまっていることがあります。
それは、飛び込みするエリアと再訪スパンです。
飛び込みで成果を出せない方は、思いつきの様な飛び込みになっているのです。
例えば、初回訪問で挨拶をして来たが、再訪したのが3ヶ月後だったとしたらどうでしょうか?
ほとんどのお客さんは、その保険営業さんのことを忘れているでしょう。
もしも初回訪問した際に、保険の必要性を感じた場合でも、その3ヶ月の間に忘れてしまったり、冷めてしまうかも知れません。
折角出た芽も枯れてしまうのです。
ですから、お客さんを育てるには、適度な間隔、スパンでの再訪が大切なのです。
例えば、10日ごとに再訪するとか、2週間ごとに再訪するなどを決めます。
そして、そのスパンに合せて、一巡り出来るだけのエリア、訪問軒数を設定し、回るのです。
あまりにも飛び込み範囲を広げすぎたり、訪問軒数を多くしすぎたりすると、適度な再訪スパンで回ることが出来なくなりますからね。
ここはご自身の活動時間や体力などにもよりますので一概には言えませんが、まずはしっかり集中して回れるだけのエリア、軒数を見極めてください。
関連記事 注意!売れない営業さんは、こんな活動なので効率が悪いのです。
・ 成果を出すには「正しい方法」「正しい活動」そしてもう一つ
飛び込み営業で見込み客を見つけ、お客さんを育て、成果を出すためには、正しい方法と、正しい活動が必要だとお話ししました。
実は、もう一つ欠かせない重要なことがあります。
それは、「継続した活動」です。
多くの売れずに辞めて行く保険営業さんは、飛び込みにしても何にしても、継続した活動が出来ていません。
例えば、たった数十軒を数回訪問し、成果が出ないと、飛び込みでは成果が出ないと諦めます。
諦めるというより、やりたくない飛び込みを避けるために、飛び込みで成果は出ないと決めつけ、もっともらしい言い訳をし、逃げるのです。
もっと楽で簡単に見込み客が見つかる方法はないか?などと考え、自分に都合の良い活動ばかりしようとします。
しかし、実際にはその様な都合の良いものはなく、結局見込み客は見つからず、追い詰められて、また飛び込みしないと・・・などと考えますが、そのまま追い込まれて査定落ちしたり、提携解除、つまりはクビになります。
その様な方とは違い、大変だったとしても、正しい方法で、やるべきことをやって来た方は、ちゃんと軌道に乗り、立派に保険営業として成功して行くのです。
飛び込み営業は、楽なものではないかも知れませんが、一部の特別なスキルのある保険営業だけが成果を出せるというものではありません。
そして、難しくて出来ない様な活動でも、特別な条件が必要なものでもありません。
繰り返しになりますが、正しい方法で、やるべきことをしっかりやれば、ちゃんと成果は出せます。
そして、今はまだ半信半疑で不安の方が大きいかも知れませんが、一つ成果を出すごとに、ちゃんと飛び込みで成果は出せる!という自信がついて来ます。
成果を積み重ねることで、同時に自信もついて来て、不安よりも希望が大きくなりますよ。
関連記事 消える方、売れる方って、そもそもここが、もう違うのです。
・ 今頑張っていることは紹介営業で繋がるための準備です
最後に一つ覚えておいていただきたいことがあります。
頑張って飛び込みしていれば、成果も積み重なって来ますが、時には上手く行かないこと、辛いと思うことだってあるでしょう。
その様な時には、こんな飛び込みをいつまで続けなければならないんだ・・・?と思うかも知れません。
しかし、この先いつまでも飛び込みを続けなければならないわけではありません。
最初にもお話ししましたが、保険営業で成功するために必要なのは、紹介の連鎖です。
飛び込みは、どうしても時間と労力が必要になります。
1日に活動出来る時間が決まっている以上、飛び込みばかりでは、数字も頭打ちになります。
しかし、飛び込みよりも遥かに効率の良い紹介、追加契約メインの活動になれば、今よりもずっと楽に、効率良く数字をあげられるようになります。
その紹介、追加契約をいただくためには、その元となるお客さんを増やしておかなければならないのです。
幹が太い樹ならば、沢山の枝葉が伸びて来ます。
幹の太さが、抱えるお客さんの数です。
そして、枝葉が紹介、追加契約です。
そのお客さんを増やす活動、幹を太くし、沢山の枝葉を伸ばす紹介連鎖の準備が、今頑張っている飛び込みだということを忘れないでくださいね。
将来楽をするために、今頑張っていると思えば、きっと足も前に出る様になりますよ。
関連記事 その辛い飛び込み、今よりもきっと楽で成果も出せる様になります。
いかがでしたか?
まだ飛び込み営業の経験がない方や、始めたばかりで不安に思っている方。
思う様な成果を出せずに悩んでいる方は多いかと思いますが、この記事がお役に立てば幸いです。
こちらでは、より詳しく飛び込みで成果を出すための「正しい方法」「売れるノウハウ」を解説しております。
飛び込みだけではなく、面談、提案、紹介獲得など、私の実戦型保険営業術を出し惜しみなしでお教えしておりますので、よろしければご活用ください。