今回は、やってしまうと、お客さんは話を聞こうと思わず、断ろうとするという、注意しなければならないことについて、お話しさせていただきます。
気をつけないと、どんどん空回りしてしまいがちですから、しっかり頭に置いていただければと思います。
一つ、飛び込みを例に挙げてみます。
お客さんの立場で考えて見てください。
インターホンを押され、玄関に出て見たら、保険の営業マンが立っていました。
挨拶もそこそこに、がん保険の案内だと話し始めます。
「こちらのがん保険、保障がとても充実していて、人気があります。
入院一日につき1万円の給付があり、もちろん手術にも対応しております。
さらに医療費が高額になりがちな先進医療にも対応しております。
先進医療の場合、300万円の給付金が~」
と、聞いてもいないのに一方的に捲し立てて来ます。
とにかく矢継ぎ早に話してくるので、断るタイミングがなかなかない。
一応聞いている振りはしていますが、実際にはどの様に思うでしょうか?
どのタイミングで断ろう?どの様な理由で断ろう?という思いしかないのではないでしょうか?
お客さんは、一方的に話を進められると、断ろうという思いしかなくなります。
グイグイ詰められるので、警戒心が強くなります。
すると、これ以上詰められる前に、取りあえず断ろうと思うんですね。
断る理由やタイミングのことしか考えませんので、いくらメリットなどを並べても意味がないのです。
たまにこの様なことが書かれている書籍などを見かけます。
「営業は押しが大切。断る隙を与えるな」
これ、例えお客さんが断り切れず、その時にご契約いただけたとしても、絶対に後に繋がりません。
お客さんが満足もしていなければ、営業に対して好感も信頼もありません。
ですから、追加契約も、紹介もありません。
早期解約がオチです。
一方的にどんどん捲し立てて、メリットを並べ、お客さんの興味を引けていると思うのは、営業の勘違いです。
お客さんは、聞いている様で、全く聞いていません。
もしかしたら、あなたの周りにも、滅茶苦茶話し好きで、物怖じせずに誰とでも話せるが、数字はあがらないという方がおりませんか?
その様なタイプの方にも多いんですね。
アプローチの基本は、「話を聞いて下さい」ではなく「話を聞かせて下さい」と言っていただける様に誘導することです。
一方的にグイグイ詰めても、ただの押し売りになり、売り込み臭さに強い拒絶をされるだけですから、ご注意ください。
アプローチの基本については、こちらをご覧になって見てください。